p/masaomi yonezu

AFTER HOUSE/アフターハウス~空と土の家~

Osaka, JAPAN

October 2003

project for home-office

建築面積18坪/延床面積34坪

photo: masaomi yonezu

concept

「空」をパートナーに選んだ2階は明るい仕事場(OFFICE)、「土」をパートナーに選んだ1階は生活のためのフロア(HOME)です。野菜を作り、料理や洗濯を楽しみ、書斎に篭もり読書に耽る。コンピューターで仕事をするかたわらで、久しぶりに集まった家族がサンルームで昼寝をしている。庭ではBBQ大会がひらかれ、春には桜が、秋には紅葉が色づき、空は刻々と表情を変えていく。土は、私たちに季節を通じて実りある労働と収穫を与えてくれる。この建物は、どの敷地にも等しく与えられている「空」と「土」とパートナーシップをとることで、小さな敷地を越えて、何よりも大切な日常の時間を空間化しようと試みています。



<15°回転させた配置>

斜面地に雛壇造成された宅地のため、道路の向かい側には2.5mもの雛壇の上に建物がそびえ立ち、残りの三方も隣接する住宅に囲まれ、すし詰め状態である。また唯一視界が広がる南東側にも残念なことに巨大な宗教施設がそびえ立っている。周りの住宅は、高い塀をまわし、できるだけプライバシーを確保しようと工面し、南側に申し訳程度の庭を取り、道路側に小さな車庫をとり、画一的な住環境が形成されている。ここでは、まず最初に建物を「15°回転させる」ことで、宗教施設から視線を外し、大きな空を獲得することにした。そうすると前面の幅の広い道路の延びてゆく方向にも視界を開くこともでき、さらに、建物を回転させるとこにより生じた不定形の周辺の空地は、隣接する建物と様々な距離を生み、二台の独立した駐車スペースや開かれた庭、アプローチゲートなど敷地を隅々まで空間として利用することができることがわかった。



<敷地100%をプランニング>

この住宅の生活空間は、土と密接な関係を築きながら、建物の内・外を横断して敷地全体を隅々まで利用するように計画されている。芝生エリアは、色とりどりの野菜や草花にあふれた庭の中心の場であり、BBQやゴルフの練習の場としても利用される。また、ダイニングやキッチンと一体的に利用することで、収穫した野菜を即調理へとまわすことができ、屋外のリビングルームとして幅広く使われる。一方、敷地の高低差を利用して、半地下となったリビングからは、ほうれん草の成長が目線の高さで観察でき、二つの駐車場はどちらからアプローチしても容易な駐車が可能である。敷地境界にはトマトやひまわり、とうもろこしなど背の高い野菜が植えられ垣根として機能し、藤棚とブドウ棚は庭へのエントランスゲートとなって、客人を直接芝生エリアへ導く。生活エリアは建物内部にとどまらず、敷地全体にあふれ、26LDKのプランとしてマッピングされる。そして、土をパートナーに選んだ1階に対し、2階は空をパートナーとすることで、さらに敷地を越えた世界へと連続していく。


空のフロア(OFFICE/SECOND FLOOR)
空のフロア(OFFICE/SECOND FLOOR)
土のフロア(HOME/FIRST FLOOR)
土のフロア(HOME/FIRST FLOOR)